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【徹底解説】第一種圧力容器と第二種圧力容器はココが違う!

技術コラム
【徹底解説】第一種圧力容器と第二種圧力容器はココが違う!

圧力鍋で料理をしたら味の染み渡った煮物が早くおいしく作れた。そんな経験や話を聞いたことのある方は多いかと思います。
圧力鍋は私たちの身の回りで最もポピュラーな「圧力容器」の一つです。
ユニコントロールズの主力製品の一つであるステンレス加圧タンクもその圧力容器の一つです。
圧力容器は事故など起きないよう、内外からの圧力に耐えられるように設計されている必要があり、圧力容器の法規で厳格に規定されています。
第一種圧力容器・第二種圧力容器・小型圧力容器などの種類に法律によって区分されています。
今回は、それぞれの圧力容器について解説をいたします。



圧力容器とはどんな容器?

はじめに圧力容器とは何かについてお話しします。
圧力容器は、内部や外部からの圧力に耐えられるように設計された密封容器のことを指します。
私たちの身近で馴染みのある圧力容器というと、圧力鍋やビールのタンクなどが代表的なものとして挙げられます。

圧力容器が使われる場面

工場の圧力タンク

圧力容器は、料理をおいしく調理する以外にも、圧力を利用して様々なことに使われます。いくつか事例をご紹介します。

液体の圧送

圧送とは、圧力の作用によって液剤などを移動させることです。例えば、密閉性の高い容器に圧縮した空気やガスなどの気体を送り込み、中に入っている液体を送り出す(押し出す)ことができます。また、粘度の高い液剤を移送するにも圧送は適しています。

熱による空気の膨張

やかんや鍋を火にかけたとき、ふたがカタカタなっているのを見たことがあると思います。
あれは空気が熱せられることで、中の空気が膨張して、ふたを押し上げているのです。
最初に紹介した圧力鍋はその膨張した空気を一時的に閉じ込める構造になっています。

脱泡

液体中に混ざった空気を抜くことを脱泡といいます。圧力容器内を真空にすることで、液中の気泡が膨らみ浮力が増加します。 浮力増加により気泡の上昇スピードが上がり、 大気圧下の放置よりも脱泡時間が短縮できます。撹拌機とセットで使い、脱泡効率をさらに上げることもできます。

圧力容器にはなぜ法規があるか

最初に例に挙げた圧力鍋の話に少し戻りますが、圧力鍋は蒸気を閉じ込めることで通常100℃までしか上がらない湯の温度を120℃まで上昇させます。閉じ込められた蒸気は外へ出よう出ようとし、鍋の内部から外側に向けて圧力をかけます。もし、その圧力に耐えられずに容器が壊れてしまうと大きな事故につながります。そのため、圧力鍋は蓋が取れたりしないよう頑丈に作られている必要があります。
工場やラボで使われる加圧タンクは、用途によりサイズや形状、かける圧力も様々に変わります。超大型のものやタンクの中に人体に有害な薬液などが入る場合もあります。ですから、安全に使用するためには、条件に合わせて綿密な圧力計算が必須となります。
また、法律によって規格ごとに圧力容器は分類され、製造や設置などの段階で労働局などによる検査が義務付けられています。

圧力容器の区分(種類)

労働安全衛生法による圧力容器の区分は以下のようになります。

第一種圧力容器

容器内で大気圧における沸点を超える温度の液体(蒸気)を内部に保有する容器のうち、最高使用圧力(MPa)と内容積(㎥)の積(掛け算)の値が大きいもの。(具体的な数値は後述。)

小型圧力容器

容器内で大気圧における沸点を超える温度の液体(蒸気)を内部に保有する容器のうち、最高使用圧力(MPa)と内容積(㎥)の積(掛け算)の値が小さいもの。(具体的な数値は後述。)

第二種圧力容器

ゲージ圧力0.2MPa以上の気体を内部に保有する容器。
温度上昇や反応によって、蒸気が発生する液体が容器の中にあるものが第一種圧力容器及び小型圧力容器であり、第二種圧力容器は容器内に液体がある・ないにかかわらず、蒸気以外の気体(通常の圧縮エアーなど)を保有する容器に限定されます。

第一種圧力容器及び小型圧力容器

第一種圧力容器及び小型圧力容器の使用方法は、労働安全衛生法で以下のように説明されています。

  1. 加熱器:蒸気またはその他の熱媒によって、個体または液体を加熱する容器(蒸煮器、殺菌器、精錬器など)
  2. 反応器:化学反応や原子核反応によって、内部に蒸気が発生する容器(反応器、原子力関係容器など)
  3. 蒸発器:液体の生成を分離するため、これを加熱し、その蒸気を発生させる容器(蒸発器、蒸留器など)
  4. アキュムレータ:大気圧における沸点を超える温度の液体を内部に保有する容器(スチーム・アキュムレータ、フラッシュタンク、脱気器など)

万が一容器が破裂した際の被害が大きくなる可能性があるため、製造又は輸入、設置などの各段階で都道府県労働局などによる検査が義務付けられています。

先に述べたように、第一種圧力容器は最高使用圧力(MPa)と内容積(㎥)の積(掛け算)の値が大きいものを指し、小型圧力容器はその値が小さいものとして分類されます。

その具体的な数値を以下に記します。
2種類の容器の違いを説明する上で、先に小型圧力容器の説明をします。

まず、小型圧力容器の定義ですが、

  • イ. 圧力が0.1MPa以下で使用され、かつ内容積が0.2m3以下のもの
  • ロ. 圧力0.1MPa以下で使用され、胴の内径が500mm以下、かつ胴の長さ1000mm以下のもの
  • ハ. 最高使用圧力P(MPa)と内容積V(m3)との積(PV)が0.004超え0.02以下のもの(0.004<PV≦0.02)

となっています。

小型圧力容器を製造する場合は、国の認定委託機関であるボイラー協会かボイラークレーン安全協会のいずれかに申請して、製作後に協会の検査員の検査を受け認定を取得する必要があります。
小型圧力容器よりさらに小規模のものに(簡易)容器もあります。こちらは、簡易ボイラー等構造規格の遵守が義務付けられていますが、認定委託機関による検査などは義務ではありません。

また、第一種圧力容器ですが、数値的には小型圧力容器を超えるものとなります。

  • ニ. 圧力0.1MPa以下で使用され、胴の内径が500mm以上、かつ胴の長さ1000mm以上のもの
  • ホ. 最高使用圧力P(MPa)と内容積V(㎥)との積(PV)が0.02以上のもの(PV≦0.02)

2種類の容器の違いをグラフにすると、以下のようになります。

最高使用圧力と内容積による区分

胴の内径と長さによる区分(最高使用圧力≦0.1MPa)

※ 図(I)の適用外に該当するものを除く。

注)(簡易)容器は、労働安全衛生法施行令第13条第26号に定めるもので、簡易ボイラー等構造規格の遵守が義務付けられていますが、都道府県労働局、労働基準監督署又は登録性能検査機関などによる検査は義務付けられていません。

第二種圧力容器

第二種圧力容器は、先に述べたゲージ圧力0.2MPa以上の気体を内部に保有する容器のうち、次のいずれかに該当するものになります。

  • イ) 容積が40リットル以上のもの
  • 最高使用圧力と内容積による区分

  • ロ) 胴の内径が200mm以上で、かつその長さが1000mm以上のもの
  • 胴の内径と長さによる区分

第二種圧力容器のタンクを製造する場合は、国の認定委託機関であるボイラー協会かボイラークレーン安全協会のいずれかに申請して、製作後に協会の検査員の検査を受け認定を取得する必要があります。
第二種圧力容器よりさらに小規模のものに(簡易)容器もあります。こちらは、簡易ボイラー等構造規格の遵守が義務付けられていますが、認定委託機関による検査などは義務ではありません。

加圧設計と圧力容器法規の豊富な知見

ユニコントロールズでは、これまで各種容器の法規に遵守した規格の加圧タンク製造や認可申請を行ってきました。(※第一種圧力容器は弊社では製造しておりません)また、国内だけではなく、中国やヨーロッパでの圧力容器の法規を遵守した加圧タンク製造も行っております。

そのため、過去の様々な設計/製造経験から豊富な知見を持っており、正確な耐圧計算を行うことができます。さらに、製造は職人の町として有名な新潟県燕市の自社工場にて行っており、高度な溶接/研磨技術で緻密に設計された加圧容器を精緻に製作可能です。
ユニコントロールズでは、加圧容器の製造について不安や不明な点があるお客様に対し、豊富な知見から設計/製造/申請までトータルでコンサルティングをすることができます。

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